紡がれる歴史と伝統
- 山口 祐臣
- 2017年1月16日
- 読了時間: 2分
今日のテレビの情報番組でレディースシ ューズの特集をしていました。
現在のトレンドの紹介だけでなく、デザ
インのルーツにも触れていて、深みのあ る素晴らしい内容でした。
フェラガモのウェッジソールというコル
クを使った靴は、戦時中に物資不足でか
かとに入れる金属が手に入らない中、試
行錯誤した結果、戦火の只中である194
2年に生まれました。
グッチの靴のソールにあしらわれたバン
ブー(竹)も物資不足の中、それでも品
質を維持しようとした職人たちが日本か
ら輸入した竹を用いて1947年に産み出し
た画期的なデザインです。
番組中では登場しませんでしたが、エル
メスといえばオレンジ、というくらい定
着しているオレンジのパッケージ。
この色も実は、戦時下で従来使用してい
たラッピングの紙が底を尽き、手に入っ
たオレンジを使用したことが始まりと
言われています。
ブランドに歴史があるのなら、製品にも
歴史があります。それらを知ることで
困難な時代を高い創造性で乗り越えた職 人たち、戦時下や戦後の困難な時代にも お洒落することを諦めなかった女性たち の輝く姿が見えてきます。
不景気による個人消費の低迷や、ライフ
スタイルの多様化などにより、ファッシ
ョンの時代は終わったという話もよく耳
にします。しかし、戦時下ほどの困難な
状況でも各ブランドは驚くほどのしなや
かさと創造力で乗り越えてきました。
そうしたファッションの力を紹介してく
ださったことを嬉しく思うとともに。
まだまだ多くのお客様に伝えなければな らないこと、出来ることが沢山あるのだ ろうと強く感じます。 人による接客が果たすべき役割はまだま だ残っています。

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